いけばな師範(先生)/教室選び2
いけばなの師範(指導者)選びも、いけばな教室を決める大事なポイントです。
「先生選び」と言った方がわかりやすいですね。
自分で先生というのもなんですが、イメージしやすいでしょうから、以下センセと書きます。
センセ選び、は、入門後のいけばな人生が楽しいかどうかの、かなりのウエイトを占める重大事です。
「良いセンセにつきましょう」とひとくちに言っても、何が良いセンセなのかの物差しは、どのようなものがあるのでしょうか。
思いつくままに挙げてみましょう。
お花が上手い
まあ、あたりまえのことです。
キャリアのあるセンセは、長年にわたって、毎日、お花の事ばかり考えて生きて来たわけですから、早く、綺麗に、活けることができる技術があります。
その結果として、各流派の重要な地位にあることでしょう。
経験上、言えることは、上を目指す生徒さんは、半端な先生では、必ず、いけばな教室の「転校」を考えなければならなくなります。やはり、腕が上がって来るとある程度有名なセンセの指導を受けたくなるものなのです。
いけばなサークルやいけばな倶楽部の先輩的なセンセでは、いつか物足りなくなります。
指導が上手い
これも、あたりまえすぎることですね。
ただ、一概に何を基準に指導が上手いといえるかが、なかなかわかってらっしゃらなくて悩んでらっしゃる師範の方もいらっしゃると思います。
良いセンセになるために頑張ってらっしゃる師範の方々のために、特別大サービスで、奥義を書いておきましょう。
それは、「生徒さんが、上手く活けられるまで、あきらめないこと。」です。
生徒さんが上達しないのは、愛情が足りないからです。
他人だから、言ってもわからないから、とすぐにあきらめて、放り投げているのです。
教科書通りのお話しだけで、どなたでも上達するなんて、大まちがい。
もちろん、多くの生徒さんを育てる中で、上手くなるポイント、上手くならないポイントなどのノウハウの蓄積も大事ですし、本人にその気になってもらう話術なども必要ですが、それよりも情熱です。愛情なんです。
まあ、最近のみなさんはウエットなのも鬱陶しいようですので私も淡々と装っておりますが、心の中では、熱い思いが流れております。
性格が合う
いけばなの腕が達者で、話術も楽しく教え方も上手い。
たとえ、そのようなセンセであっても、ご自分と性格の合わない先生に習うのはしんどいことです。ある程度は性格の合うセンセであることが、その人に取って良いセンセとなる条件のひとつです。
ただし、性格が合うセンセ、というのは、友達みたいな先生、ということでは決してありません。
やはり、適切な師弟の関係というものは必要です。そのほうが、必ず効率的に上達できます。
いけばな初生け式。流派全体の記念写真ではありません。
当スクールのみの参加者です。
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センセ選びのポイントというのは、そんなところでしょうか。
私も、どこまで、生徒さんに気に入ってもらっているのやら。
良いセンセなのでしょうかねえ。
ただ、延べ何千人教えたのかは、定かではありませんが、ありがたいことに、単に多くの生徒さんと出会えたのみならず、「その」多くの生徒さんが、少なくとも師範代として、人を教えることができる最低限のレベルまでは育って行ってくれていますので、ちょっとは、上手くご指導できたのではないかと、自負しています。
最近のインターネットを拝見していますと、師範代を取ったばかりのレベルの方も、個展やいけばな教室を持たれたりして頑張ってらっしゃいます。インターネットでフラワースクールのホームページも持たれていたりします。私もまだまだ負けてはおれませんと、気概だけは持ち続けている次第です。
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